オータン観光&ドメーヌ訪問ツアー!!前半

オータンを訪れるなら見過ごせない遺跡の数々。

ローマ皇帝アウグストゥスは、紀元前15年頃オータンに都市を建設し始め、本拠ローマと共に発展させていきました。

ガロ=ローマ人たちが造った、約二千年前に遡る古代の遺跡が、今日、一つの都市にこれだけ残っているのは珍しいのです。

ローマ時代の都市づくりは、まず南北を結ぶ道(カルド=マキシミュス)と、東西を結ぶ道(ドゥキュマニュス・マキシミュス)を基本の道として造るところにありました。東西南北をきちんととった上で、全ての道を直角に交差させ、碁盤状の都市を広げていきます。

オータンにおいては、東西の道は規則的ではありません。これは当時すでに存在した大きなモニュメントを回避して道を延長していったためと考えられています。

そこには今でも城壁があり、町の出入り口となった門が聳えています。

オータンを訪れるならやっぱり、この町の出発点となった皇帝アウグストゥスの時代の遺跡、ガロ=ローマ人たちが当時の技術を駆使して、初歩的とはいえ巧みに造り上げたモニュメントの数々を巡ることから始めて欲しいと思います。

そしてこの町のもう一つの一面、つまり中世になって、ブルゴーニュ公国の重要人物であるニコラ・ロランがこの町に誕生したことも忘れてはいけません。

ニコラ・ロランは、ブルゴーニュ大公に仕え、政治を担った当時の総理大臣のような地位にあった人で、オスピス・ド・ボーヌを創立したことで有名です。

今日、彼の生家は、オータン中の遺産を一手にあつめた美術品や彫刻の遺産を保管した博物館になっています。

ブルゴーニュ公国が栄えた頃、あちこちの町や村で、教会や時計塔などに美しい屋根が建設されました。

オータンのサン・ラザール大聖堂は落雷に見舞われましたが、ニコラ・ロランが美しい尖塔を寄付しました。

町の中心部である大聖堂周辺や、シャン・ド・マルス広場を歩いた後は、大戦後に自由開放の歓びを称えた丘の高台に登ってみると良いでしょう。

そこから、町全体をまるごと!見渡すことができます。

今日ブログにご紹介するのはオータンの観光ルートです。

レザンドールでは、観光とワイン街道を一日でこなしたい方の為に、オータンとドメーヌ訪問を効率よくまとめた盛り沢山プランをご提案します!!

◇ オータン観光

◇ コート・ド・ボーヌのワイン街道を観光(モンラッシェなど)

◇ ドメーヌ1軒訪問&試飲

パック料金:お一人様190ユーロ 

出発&解散場所:ボーヌ

注1)その他の送迎場所をご希望の場合はオプション料がかかります。

注2)お一人様でご参加の場合の料金はお問合せください。また、4名様よりグループ料金となります。  

注3)観光施設に入館される場合は個人で現地清算となります。

♪♪ 他にも、ディジョン、ヴェズレー、フォントネなど、オリジナルプランで「観光&ドメーヌ訪問」を開催しますので、ご興味のある方はお問合せください。

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オータンの魅力は、ブログでは写真でお伝えしてみます。

それぞれの遺跡にどのような意味が隠れているのかは、行ってからのお楽しみです。

個人で行かれる方も、ほとんどの遺跡には説明の書かれたプレートが設置されていますので、それを参考にされると良いかと思います。

見るべき遺跡は所々離れた場所にあるので、ここに掲載するのは車と徒歩を合わせたプランです。





紀元後70年代に造られた世界で一番大きなローマ劇場。

直径148mあり、ローマやウィーンに残っているものより大きいのです。当時は舞台後方に30mの高さの壁が建てられていたとか。

写真後方に写っている家は、劣化したローマ劇場の遺跡を保護するために建てられたもので、壁にガロ=ローマ人の墓碑や中世の横臥像の墓石が埋め込まれているという面白い建築様式になっています。




サン=タンドレ門。町の東側の門です。

中央の大きなアーチは荷台用、左右の小さなアーチは歩行者用。





アルー門。町の北側の門です。外側に装飾が見られます。(日本だったら弥生時代でしょうか。)

この道の南側の門はもう残っていません。




アルー川がすぐ側を通っています。





ガリヤ人による典型的な建築様式の「ジャニュスと呼ばれる寺」。現代の技術を使って、寺の原型が図柄で再現されているのも面白い。実際の遺跡と見比べることが出来ます。


マルス広場の劇場。


市役所。

ジョセフ・ボナパルト国立高校。

17〜18世紀にかけて建設され、当時は神父たちが教育を行ってきたが、フランス大革命期からボナパルト3兄弟(ジョセフ、ナポレオン、ルシアン)がここで教鞭を振るった。(ナポレオンは4ヶ月滞在したそう。)

フランスの市町村すべての軍隊企画を練り上げた《勝利の組織者》ラザール・カルノもここで教鞭をとっている。(「カルノ」は様々な町で今でも道や広場の名前に残っているので、聞いたことのある方も多いでしょう。)



サン・ラザール大聖堂へ行く道の、所々で見つけた美しい町の表情。



大聖堂が王座する町の高台への入り口には、昔、4つの塔がありました。現在残っているのはその内の、たった一つ。この建物はニコラ・ローランの生家でもあり、オータン中の美術品や彫刻遺産を一手に集めた博物館になっています。

有名な「エヴァの浮彫り」も展示されています。





サン・ラザール大聖堂。ここには、聖ラザロの聖遺骨が納められているため、殉教者が多く訪れます。

尖塔の高さ78メートル。釉薬のかかった瓦屋根は陽光を浴びるとキラキラと光ります。屋根を縁取るレースのような彫刻や鉄細工は、花やフルーツ、動物などのモチーフから出来ています。



当時の著名彫刻家Gislebertusによるタンパン。(正面扉上の半円形の彫刻)

ヴェズレーのサント=マドレーヌ大聖堂のものと並んで世界的に有名。

ここでは「最後の審判」を描いていますが、比較的豊かな時代に創作されたためか希望の色彩がやや強いのが特徴的です。18世紀半ばに「品格に欠ける」として聖職者たちによって漆喰で覆われてしまいましたが、そのお蔭で革命後の破壊を免れ、今でも良い状態で残っています。

詳細に至るまで一つ一つ目を移していけば、彫刻に込められた沢山の物語が流れ出します。

思い出を持ち帰りたい方には、堂内で販売されている解説本(6ユーロ)がお勧めです。


柱頭彫刻は70あるそうです。殆どはタンパンと同じ彫刻家によるもので、その優美さが観る人を魅了します。


鷲に守られたサン・ヴァンサン。ブログにも書きましたが、後にサン・ヴァンサンはワインを造るブドウ農家の守護聖人として崇められています。(サン・ヴァンサンについては2011年12月4日のブログご参照)



マジシアン、シモンの失墜。


音楽の勉強。4つ目の音(悲しみ、心の音)を聞く…



自分の家族と各動物を一対ずつ乗せて4日間の洪水から種の生命を救うノアの箱舟。

などなど…


後半へつづきます。

♪♪ ドメーヌ手配&訪問にご興味のある愛好家の方からのコンタクトお待ちしています。

♪♪ 初心者の方向けモデルプランもございます。2011年4月22日のブログをご参照ください。

♪♪  夏の爽やかなシーズンに向けて、ヴェズレー、フォントネー、シャブリ、ジュラなどの観光&ドメーヌ訪問も行っています。




ブルゴーニュ・レザンドール 
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Email : yuko.raisindor@yahoo.fr