ワイン祭り サヴィニー=レ=ボーヌ 報告編

ブルゴーニュに住んでいるからにはやっぱり参加しなきゃ、ワイン祭り!

サヴィニーには、世界に輸出しているスター的生産者もいれば、まだ無名の小さな生産者も沢山います。

まずはもちろん、ドメーヌ・シモンビーズ。

私にとって格別のドメーヌです。

千砂さんを筆頭に応援団が集まり、ドメーヌは活気であふれていました。

被災地の方へ収益金を贈るためのチャリティー・ブース(フリー・マーケット)も含め、国際色豊かな訪問客でにぎわっています。明日は私もお手伝いとして参加するので、後日、新たに記事をアップします。



サヴィニーのラヴォワール(昔の公共洗濯場・写真上)を右に曲がると、すぐに見えてくるのが、ドメーヌ・シャンドン・ド・ブリアイユ。

自然の力づよさがそのまま目にみえる穴の空いた石灰岩と、職人によって切断された滑らかな石との組み合わせの門。中庭に入るとさっそく音楽隊が吹奏楽を奏で、お祭りの雰囲気を盛り上げています。

この格式高いドメーヌが今日、テイスティング会場としてお客様を迎え入れるのは、

「中世のフラスコ画をアーティストに修繕してもらってリニューアルした」

という、天井の高い美しいお部屋。壁には装飾が施されていて、17世紀の宮殿建築を思わせます。



ワインを注いでくれたのは、女性当主のクロードさんご本人でした。

このドメーヌのワインはどれも大好きだし、全部の感想はとても書ききれません。

そこで、特に珍しいものを紹介するなら、

ペルナン=ヴェルジュレス・プルミエクリュ《イル・デ・ヴェルジュレス》の白。

このアペラシオンの赤はよく見るけれど、白を造っているのはたった一つ、このドメーヌだけなのです。

若いうちは黄色い果肉系のフルーツの香り(黄桃、ミラベル、あんずなど)がして、年をとると白い花々が香ってくるという個性を持つ白ワインです。

粘土質と石灰が共存する土壌なので、このドメーヌでは、上の方(比較的表土が浅く粘土質が少ない方)にシャルドネを、下の方(粘土質とのバランスがより良い方)にピノノワールを植えているのだとのこと。4ヘクタールの自社区画のうち1ヘクタールだけが白ワイン用になっています。

30年も前から「この土壌は白にも向いている」と判断し、この珍しい白ワインを造り続けているのだそう。ふくよかさとミネラルが共存して美しい出来でした。

また、最後にテイスティングした、コルトングランクリュ・レ・マレショード2006年も最高でした♪ これには「本当に美味しい…」と思わず言ってしまいます。

小さい頃から土いじりが大好きだったというクロードさん。

「1から10まで自分の手でワインを造っているのよ。」

とはっきりと言いきる、堂々とした女性。

メゾン・ジョセフ・ドルーアンのフレデリック社長の奥様でもあり、お祖母様はシャンパーニュのモエ・シャンドンの御曹司とご結婚されたために、ドメーヌの名前にも残っています。

2011年から公的にビオとビオディナミ両方の称号を得るそうです。

また、今回初めて知ったのですが、このドメーヌは宿泊も提供しているのだそうです。フランス式の庭園に面した由緒正しい建物(歴史的建造物に指定されています)に宿泊し、シトー派の修道士たちが造ったセラーでドメーヌのワインのテイスティングも可能なのだとか。ただ、一週間単位の滞在者を対象とするジット(Gîte)というタイプなので、短期滞在の方は受け入れないのかもしれません。時間みつけて詳しいこと調べてみようかな、と思っています…。これも、乞うご期待。



細い路地から見えた教会です。


広場には路面電車が停まっていました。

乗車無料で乗り放題。各ドメーヌを周遊します。中心街から離れたドメーヌでもこれなら簡単に行けます。子供たちも大喜び。



メリーゴーランドに乗りたいけど、呼び込みのおじさんが怖くて乗れない〜と泣いている子が…(苦笑) でも、一度乗っちゃえば、楽しそう!!

お腹が空いたら、サンドイッチやフライドポテトなどの軽食もあります。地方の名産のスタンドもあるので、ワインに飲み疲れたら、ちょっと休憩。

サヴィニーはクレマン・ド・ブルゴーニュ(スパークリングワイン)の造り手も2軒あります。シャルドネで造ったブラン・ド・ブラン、ピノノワールで造ったブラン・ド・ノワールの他、ロゼや、ミレジメ(特に良質の年に、単一のヴィンテージで造ったもの)、樽熟成させたワインから造ったキュヴェ・プレスティージュもあります。

ブルゴーニュのクレマンは、実はシャンパーニュより厳しい規則に基づいてつくっているのです。安くて美味しいクレマン・ド・ブルゴーニュはとってもお買い得です。カシスのリキュールで割ってキール・ロワイヤルにしても美味しい!

その他にも、桃、サクランボ、イチゴ等々、どんなリキュールでも愛称はバツグンです。地元の人はその日の気分に合わせて楽しんでいます。

♪♪ちなみに私のオプショナルツアーでもクレマンのメゾンを訪問することが可能です。前回のお客様に大好評でしたよ♪



他にも、

「あそこは安くて美味しいよ」

と親戚のワイン好き(フランス人)から聞いたドメーヌに何軒か行きました。

世界的に有名でないだけあって、ちょっと田舎っぽさはあるけど、うん、この値段なら納得。普段飲むのに充分美味しいところもあってご機嫌。顔見知りのドメーヌに古いヴィンテージを分けてもらうことに成功♪ ドメーヌで買うと、古いヴィンテージでもほとんど同じ値段で分けてもらえるので本当にありがたいです。(蔵元で売り切れていることがほとんどなのが残念ですが。)


サヴィニーの小川の水面に光が反射してきれい。楽しかった午後も終わり、家路をたどります。

明日は、ドメーヌ・シモンビーズです。

♪♪ドメーヌ手配&訪問にご興味のある方からのコンタクトお待ちしています。

ブルゴーニュ・レザンドール 

http://www.geocities.jp/yuko_raisindor/

Email : yuko.raisindor@yahoo.fr

ワイン愛好家の興味にそったブログを書いていきたいと思っています。面白いと思った記事には是非、をお願いします。人気のあるテーマのみに絞っていきたいと思います。