オスピス・ド・ボーヌ 栄光の三日間イベント情報!2011年度版

ブルゴーニュの最大イベントは、何と言ってもオスピスのワインがオークションにかけられる栄光の三日間!

毎年11月の第三週目の金、土、日に開催され、今年は11月18、19、20日に当たります。

19日の夜、クロ・ド・ヴージョ城でシュヴァリエ・ド・タストヴァンの就任式&晩餐会が行われ、20日の14時半からオスピス前のホールでオークションが始まります。

この二つのイベントは実は関係者以外立ち入り禁止なので、事前に許可を受けていない方は参加できません。
でも、オークションの方は、後方に立ち見席があり、こちらなら一般の方でも入れます。また、ホールがガラス張りで出来ているため中を覗くことが出来て臨場感を味わうことができます。

2005年にクリスティーズが采配するようになって以来、オスピスのワインは一樽から競り落とすことができるようになりました。一樽は約300本に当たりますから、一本当たりの値段は意外と安くおさまるキュヴェもあり、一般の方でもお友達と一緒に競り落とし、後から分配するという賢い方法をとる方もいらっしゃいます。
もし、オークションへの参加にご興味がある場合は、まずブルゴーニュのネゴシアンと契約することが必要です。オスピスのワインは購入後、ブルゴーニュのネゴシアンで熟成させる義務があります。

さて、大抵の観光客の方は、ワインの買い付けには興味はないと思うので、そんな方々にお勧めのイベントの数々をご紹介したいと思います。

まずは観光局に寄って、イベントのプログラムを手に入れることがお勧めです。
151ème Festivités de la Vente aux enchères des Vins des Hospices de Beaune
という題名の小冊子です。
3日間の全てのイベントのタイムテーブルが書いてありますので、興味のあるものはお見逃しないよう!
観光局は外周通り沿いにあり、駅から歩いて10分程度です。

イベントの中でも一番のお勧めは二つ。

まずは、オークションにかけられるオスピスのワインの樽出し試飲。
アルコール発酵が終わったばかりの新酒なので、まだリンゴ酸もあり、試飲は決して簡単なものではありません。マロラクティック発酵はオークション終了後にそれぞれ買主が預けるネゴシアンの蔵で行われ、赤の場合そのまま約18ヶ月間寝かせます。つまり皆様が試飲するワインはまだ赤ちゃんで、これから青春期を迎えてどんどん進化していくワインなのです。
キュベの数は45!
入場料はたぶん15ユーロくらいで、グラスはいただけると思います。
時間帯も限られ、大勢押しかけますので早めに行列に加わることをお勧めします。

19日: 8h30〜9h30/14h〜16h
20日: 8h30〜9h30

場所:Ancienne Cuverie des Hospices de Beaune
18 rue Louis Véry, 21200 Beaune
オスピス前の道を外周通り方面へ向かうと右側の方にあります。


しかし個人的にもっとお勧めなのは、今年で139回目になる、《139ème Fête des Grands Vins de Bourgogne》 !!
シャブリからボジョレの、グランクリュから地方名まで、ブルゴーニュ全体の様々な有名生産者の新酒や古酒が試飲できるイベントです。

生産者自身がブースでワインを振舞っているので、非常に勉強になります。

このイベントの準備のために、1週間前から当日までドメーヌ訪問は難しくなります。せっかくブルゴーニュまで来たのだからドメーヌ訪問されたいという方は多いですが、もしそれが叶わなかった場合は是非このイベントに参加されるべきです。ここ一箇所で多数のドメーヌのワインと醸造家に出会うことができます。

世界中からワイン関係者、ジャーナリストが集まってくるので、かなりの人出が予想されます。人の間を押しのけてワインを受け取りに行かなければならないこともありますが、一年に一度きりの貴重な機会です、積極姿勢で行きましょう!
入場料はたぶん25ユーロくらいで、グラスは受付でいただけると思います。

入り口にアロマの壺の展示室がありますので、会場に入る前に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
白い花の香り、赤い果実の香り、黒い果実の香り、ハチミツの香り、トーストの香り、なめし皮の香り…ブルゴーニュワインのアロマの表現に出てくる香りが実物でリアルに再現されているので、とても勉強になります。

18日: 15h〜19h
19日: 9h〜19h
20日: 9h〜14h

場所: Palais des Congrès
19 Avenue Charles de Gaulle, 21200 Beaune
ボーヌの城壁から徒歩12〜15分程度。カルフールという大型スーパーを通り越してさらに歩き続けると左側にあります。


他にも、普段から観光客を受け入れているボーヌの大手ネゴシアンが、日常は提供しないような古いヴィンテージを試飲メニューにラインナップしてイベントを盛り上げます。(ただし、試飲料も普段より3倍くらい上がりますのでご留意ください。)マルシェ・オ・ヴァン、パトリアッシュ、ブシャール・エネ・エ・フィス、レーヌ・ペドックなどは予約なしで行けますし、ブシャール・ペール・エ・フィスは人数制限があるので予約されるをお勧めします。

他にも、ボーヌの小さなドメーヌの中には販売目的で無料で試飲を提供しているところもあります。今まで知らなかったドメーヌ体験も面白いと思います。

また、マスタード工場(ムタルドリ・ファロ)もいつものようにツアーを行っています。(観光局であらかじめ予約が必要。)

19日:10h、11h30、15h30,17h
20日:10h、11h30


また、オスピスに近い場所で、樽科の学生が樽づくりを披露したり、ワインのコルク抜き大会が行われたりします。後者は一般観光客も参加でき、優勝すればワインがもらえます。(優勝しなくても参加賞でワインがもらえたと思います。)


町のそこかしこに出店が出ていますから、ヴァン・ショ(ホットワイン)や地方の名産をつまんでみても楽しいでしょう。


歩行大会や、セミマラソンも開催されます。

19日:
13h40発 歩行
14h発 セミマラソン
両方とも、Avenue de la Republique発。有名な村や畑を通っていきます。


18日の18hから、イルミネーションを楽しみながら、ボーヌの旧市街を取り巻く14世紀の城壁を散歩するイベントも開催されます。(約4km)


Chapelle Saint Etienne (Place Ziem) はカルノ広場のすぐ近く。そこでは、コート・ド・ボーヌの赤白のワインの試飲、グジェール、フォアグラが試食できます。

18日: 16h30〜22h 
19日:10h〜20h
20日:10h〜20h


クレープを食べるなら、Chapelle Saint Flocel (20 Rue Paradis) で、ボーヌのアソシエーションがスタンドを出しているようです。


書き綴ったらあっという間に長いブログになってしまいましたが、書ききれない情報もまだまだ沢山あります。上記でご紹介した小冊子をぜひお読みくださいね。(英語追記あり)

最後に、あたたかーい服装でいらしてください!

今年も盛り上がることを期待しましょう!




♪♪ ドメーヌ手配&訪問にご興味のある愛好家の方からのコンタクトお待ちしています。(ただし栄光の三日間はお受けできませんのでご了承ください。)

♪♪ 初心者の方向けモデルプランもございます。4月22日のブログをご参照ください。

ブルゴーニュ・レザンドール 
http://www.geocities.jp/yuko_raisindor/
Email : yuko.raisindor@yahoo.fr